2013年10月23日

暗号消されてた??[消された暗号 BRICK-ブリック-]

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『消された暗号 BRICK-ブリック-』
製作:2007年・アメリカ
監督:ライアン・ジョンソン(『ルーパー』)
脚本:ライアン・ジョンソン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ノラ・ゼヘットナー
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サンダンス映画祭で評価された映画だそうです。
『LOOPER』で興味を持ち、レンタル店を探し回りました。


虚無的・悲観的・退廃的な指向性を持つ犯罪映画を、
総称して「フィルム・ノワール」というそうですが、
これに近い作品として、本作は評価を受けているのだそうで。
「フィルム・ノワール」(仏語だと「怖い映画」という意味。)の代表作として挙げられていた
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『現金に体を張れ』『めまい』などは、
未観賞ながら興味あり、という作品なので早めに手をつけねば。
好きなんですよねー、犯罪映画。


公開時のタイトルは「BRICK」。
どうしてDVD化する時に邦題をつけるんだろう…。
私の好きな映画の1つ「ハロルド・スミスに何が起こったか」も
DVD化で「ミラクル・ショー」という邦題が後付けされましたが、
安っぽい印象になるのであまり好きではないんです。
低い知名度の映画の内容を分かりやすく、という目的は理解出来るんですがね。。

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南カリフォルニア郊外のサンクレメンテ高校。
一匹狼の高校生ブレンダンは、
ある日、排水溝に無惨に横たわる元彼女エミリーの死体を見つめていた──。
その2日前、ブレンダンは2ヵ月前に別れたエミリーから助けを求める電話を受ける。
しかし、彼女の話は要領を得ず、“ブリック”“ピン”といった謎めいた言葉を残して電話は切れた。
ブレンダンは唯一の親友ブレインの協力を得て、さっそくエミリーの捜索に乗り出すが…。
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話としては、シンプルなのですが、
アメリカンスクールの文化に明るくない私は、
話を理解するまでに、時間がかかりました。
なじみがないんだよね、コカインとか麻薬とか。(当たり前じゃ。)

構図としては、主役のブレンダンが探偵役、親友ブレインがブレーン(ここ、かけてる??)として
ブレンダンの元彼女の失踪事件を追いかけています。
不穏な空気感とか、怪しい人間関係とか、
少しずつ明るみになっていく様は、王道のサスペンスとして面白いし、
最後のドンデン返し(と言えるかどうかはさておき)も、まあ、そこそこビックリします。

ただまあ、怪しい人は最初から怪しいよね。という感じ。
サスペンスとかミステリーとかを好んで観るようになって浅い私でこれですから、
もっと見慣れている人にとっては、もしかしたら物足りないのかもしれません。

ただ、映像としてのセンスとか、演出は良いと思います。
20代のデビュー作でコレならば、才能ある監督なのではないかと。
『LOOPER』も脚本とか設定の作り込みが上手いなと思ったので、
この辺がきちんと活きていたんでしょうね。


今でこそ有名になったジョセフ・ゴードン=レヴィットですが、
当時の彼を始めとして、無名の俳優さんを起用したことが、
吉とも凶とも出ている気がします。
(日本とは違う)学園生活風景に感じられる日常感は良く表れてますが、
無名ばかり、且つ謎のワードが多いので、人によっては登場人物の見分けが難しいかも。

※そんなわけないよ、と思うでしょ??
馴染みのない名前で、みんな見たことない外国人俳優だと、
なかなか見分けはつかないこともあるんですよ。。。
(私の場合、特にアジア映画でこの傾向があり、ゆえにニガテ意識が強いのです。。。)



まあ、元彼女というだけで何でそこまで命張れるんだよ、という意見もありそうですが、
最後に明かされる真実で、個人的には納得。
なるほど、多分ブレンダン自身も途中からその可能性を少なからず疑ってたのかなとも思えます。
結局、最後には何も残らないんですが、
その辺も、犯罪映画としては王道なのかも。


如何せん、『LOOPER』を見てなかったらスルーしていた映画ですし、非常に地味です。
私がよく行くTSUTAYAの中で、3店舗中2店舗は取扱いなし…。
(ちなみに、GEOで見つけました。)

出来はそれほど悪くはないと思うので、興味があれば是非。
ミステリー的面白さでは『LOOPER』より若干上、華やかさでは下、という感じでした。
posted by tanako at 00:31| Comment(0) | それでも洋画には勝てない。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月22日

精力剤は未来も健在。[ブレードランナー]

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『ブレードランナー』
製作:1982年・アメリカ/香港
監督:リドリー・スコット(『エイリアン』『グラディエーター』)
脚本:ハンプトン・ファンチャー、デヴィッド・ピープルズ(『許されざる者』『12モンキーズ』)
出演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング
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最近読んでいる本とか、映画批評とか、特集番組とか、諸々、
相方と私が敬愛してやまない方々が、
何度も引き合いに出している映画「ブレードランナー」。

タイトルだけは超有名ですが、かすりもせずに30年。
相方も私も、観ようとするタイミングで、いつも睡魔が襲ってくるという
何だか呪われた風な感じでしたが、ようやく観ました。

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2019年、地球環境の悪化により人類の大半は宇宙に移住し、
地球に残った人々は人口過密の高層ビル群が立ち並ぶ都市部での生活を強いられていた。
宇宙開拓の前線では遺伝子工学により開発された「レプリカント」と呼ばれる人造人間が、
奴隷として過酷な作業に従事していた。
レプリカントは、外見上は本物の人間と全く見分けがつかないが、
過去の人生経験が無いために「感情移入」する能力が欠如していた。
ところが製造から数年経てば彼らにも感情が芽生え、人間に反旗を翻す事態にまで発展した。
しばしば反乱を起こし人間社会に紛れ込む彼等を「処刑」するために結成されたのが、
専任捜査官“ブレードランナー”である。
タイレル社が開発した最新レプリカント"ネクサス6型"の男女6名が人間を殺害し脱走、
シャトルを奪い、密かに地球に帰還し潜伏していた。
人間そっくりなレプリカントを処刑するという自らの職に疑問を抱き、
ブレードランナーをリタイアしていたデッカードだったが、
その優秀な能力ゆえに元上司ブライアントから現場復帰を強要される。
捜査のためにレプリカントの開発者であるタイレル博士に面会に行くが、
タイレルの秘書レイチェルの謎めいた魅力に惹かれていく。
レプリカントを狩ってゆくデッカードだが、
やがて最後に残った脱走グループのリーダーであるバッティとの対決の中で、
彼らが地球に来た真の目的を知る事になる。
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今回も、最初の方でウトウトしていた私。
何でだろうね、ハリソン・フォードが多分ハマらないんだろな、個人的に。

この考察については、各所で色々と展開しているのは知っていて、
それを改めて論じようと思うほど、私には響きませんでした。


私達が観賞したバージョンは「ファイナル・カット」と言って、
監督のリドリー・スコット自らが再編集したバージョンなのだそうで、
だから、つっこむべきところもなく、一番シンプルな形で完成されていたのではないか、と。

相方は好意的な見方でしたが、個人的嗜好もやはり大きいのかなと。
正直な感想としては、面白いんだろうけど、私には合わなかった。
なので、世間で論じられている内容についてはwikipediaを読んでもらうほうがいいと思います。
長々と書く気にならなくてー。。。(じゃあブログなんか書くなよ…。)


私の浅い理解としては、レプリカントが訴えたかったのは死に対する恐怖であり、
人間に対しての反抗心ではなかったんだよう!!!ということは分かりました。
そっちの方が何だか人間臭い考え方だし、
レプリに芽生えた感情をより濃く現していたように思います。

対して、人間の方は、結構機械的に物事を考えていて。
特にデッカードに言えることだったんですが、私には、ちょっと彼の心情が読み取れなかった。
何を考えて行動しているのか、さーっぱり。
どうしてレイチェルに惹かれたのか、とかもさーっぱり。
まあ、感情が読み取れないからこそ、
"デッカードもレプリじゃないか"みたいな説も生まれたのかもしれないし、
私も一瞬考えたけど、そうじゃないような気がするなあ。
とはいえ、ここがこうだから違う!!!というような根拠もない感覚的な感想なので、
深く論じるのは止めておきます。

前述した、専任捜査官はじめレプリカントを追う側である"人間"の機械的さや、
他(ここではレプリカントを指しますが)を排除しようとする文化などは、
発展し過ぎて失われていく人間らしさを危惧し、
人間という存在をちょっと皮肉っている印象も受けました。


本作は近未来のお話ですが、
リドリー・スコットは、未来をこう想像したのかなあ。
2019年なんてすぐそこですが、
20〜30年前の映画の''未来感''て、
監督の想像力が存分に表現されていて、
今観ると、すごく興味深いです。



名作だ名作だと評されている作品なので、期待値が高かった、というのはあると思いますが、
如何せん、私のニガテなタイプの映画でした。
ハリソン・フォード然り、SF然り。
響く人には響くんだろうなあ。と思うと、自分の映画見る目の無さが悔やまれるとともに、
今後、名作と評されている作品に手を出すのが、聊か怖い気もしますね。


まあ、いいよ。だって勝手な覚書ブログだものー。(開き直りっ。)

なので、おすすめだとか何だとかは言えませんので、
観ましたー、ということだけ、備忘録として残します。
posted by tanako at 23:28| Comment(0) | クラシック洋画キャンペーン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月11日

30年後の悲劇(主に髪の毛)。 [LOOPER/ルーパー]

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『LOOPER/ルーパー』
製作:2012年・アメリカ
監督:ライアン・ジョンソン(『BRICK ブリック』)
脚本:ライアン・ジョンソン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス
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町山智浩さんの2012年のランキングで上位にあったということで相方が興味を持ち、
レンタルしてきてくれました。
公開時、ジョセフ君主演ということで興味はあったのですが、
ジョセフ君の30年後がブルース・ウィリスなわけねーだろ!!!と納得がいかず、未観賞でした。
…くだらない理由で、スミマセン。

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2074年の世界ではタイムマシンが開発されていたが、その使用は法律で固く禁じられていた。
しかし、犯罪組織は違法なタイムマシンを利用し殺人を行っている。
なぜならその時代にはすべての人間の体内にマイクロマシンが埋め込まれ、殺人が事実上不可能になっていたのだ。
そのため、彼らはタイムマシンで標的を30年前に送り、
待ち構えている処刑人“ルーパー”に殺害を実行させていた。
2044年、ルーパーとして30年後の未来から送られてくる標的の
殺害を請け負っていた男ジョー。
ある時、そんなジョーの前に標的として現われたのは、なんと30年後の自分だった。
一瞬の隙が生まれ、未来の自分に逃げられてしまう現代のジョー。
ルーパーは処刑を失敗すれば、即座に犯罪組織に消されてしまう運命だった。
現代のジョーは、処刑を完遂すべく、
すぐさま未来の自分の追跡を開始するのだが…。
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相方はフツーと言っていましたが、私は結構面白かったです。
ブルース・ウィリス出演の影響で大作感がありますが、
売れていないキャストでやったら、純粋に脚本の出来がもっと評価されたのではないかなと。
と、思ってたら、アメリカでは数々の脚本賞を取っているようです。無知なのは私だけか。


物語は逃走劇を軸にしているのですが、
誰が、誰を、何の目的で、追いかけているのか、というのが色々と入り組んでいます。
おかげで、誰が善で誰が悪か、途中で分からなくなりました。
でも、個人的には、そこが面白かった。

証拠の残らない殺人行為を、仕事として請け負う処刑人の元に、
30年後の自分がタイムマシンで送られてくる、という展開だけは知ってたのですが、
予告編では偶然送られてくるんだと思っていたのが、
見てみたら、あらかじめ送られるのは決まっている、という設定。

要は犯罪組織が賭けている保険のようなもので、
30年後にまだ生きていたら、自動的に30年前に送られ処刑されることで、
足がつくのを防いでいるわけです。
未来の自分を撃ち殺すことを『ループを閉じる』と言っている彼らが
自分達の寿命を理解している、というのが興味深いし、説得力もあります。

大作だと、偶然送られてきた未来の主人公が過去の自分と協力して、
未来の悪を倒す!という王道展開が予想されますが、
本作は、未来と過去の自分を巧妙に対立させたことで、
その後の展開含め、王道の斜め上をいった感じです。


まあ、今も昔も殺人は犯罪には違いなく、そう考えるとどっちにも同情は出来ないのだけれど、
それでも、この物語の展開において、誰を"悪人"として観るかによって、
結末は、ハッピーにもバッドにもなります。
この作品においては、ヤング・ジョー(ジョセフ君)とオールド・ジョー(ウィリス)のどちらに同情するかで、
物語の見え方が全然変わってくるわけなのです。

まあ、恐らく多くの人は、全てを受け入れて生きているヤングの方に感情移入するだろうから、
そんなに複雑な話でもないんだろうけれど、
そんな中で、いやいや犯罪組織撲滅のために、というオールドにも一理あるし可哀想、と思う人がいるかもしれない。
そうなると、本当はどちらが正しいのか、観ているうちに分からなくなる人もいるんじゃないかと。


主人公であるヤング・ジョー自身も、最後まで何が正しいのか分からない、
自分のすべきことが手探りな状態で追いかけるているけれど、
最後の最後、未来のビジョンが見えたとき、自らが正しいと思われる決断をする、という流れには、
若干のカタルシスは感じました。
まあ、全然何も考えずに見ていたので、そうきたかーと思ったのと、
単純に、最後のシーン、
銃を翻すジョセフ君が超絶カッコ良かった、というだけで十分、
というのもありますが。


ちなみに途中に超能力者ネタを挟み込んできたときには、
一体どこに向かおうとしている・・・???と思ったのですが、
背景の設定として上手く活かしていました。
サイコキシネス然り、処刑人然り、タイムマシン然り、犯罪組織然り、
非常に非現実的で、SF色が強いですが、
それらを深く掘り下げないことで、フィクション要素に変なツッコミが入れなくて済みます。
そこもバランスが良いのだと思います。

とはいえ、ツッコミどころが無いわけじゃないですよ。
ラブシーンの必然性については、今もまだ理解できないですしね。


大作の中では、設定含めて面白かったし、最後まで割りと先読めずに楽しめたので、
劇場で見ておいても良かったかなあと思いました。
この監督のデビュー作『BRICK』も、ジョセフ君主演のサイコスリラー、とのことで、
結構面白そうなんですよね。

近日中に、レンタルしてみようっと。
posted by tanako at 19:16| Comment(0) | それでも洋画には勝てない。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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