2016年02月26日

水と砂漠と、男と女(男前)。[マッドマックス 怒りのデス・ロード]

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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
製作:2015年・オーストラリア/アメリカ
監督・脚本:ジョージ・ミラー(『マッドマックス』シリーズ、『ハッピーフィート』)
脚本:ブレンダン・マッカーシー、ニコ・ラソウリス
出演:トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、他
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去年の色々なレビューサイトを見る限り、
盛り上がり方が、何だかおかしなことになってやしないですか?

何かみんな、徹夜明けみたいなテンションで書いてて、
それでも軒並み絶賛されている。

そんな中、相方がその熱に当てられて鑑賞し、
『俺には分からない・・・』と悩みながら帰ってきたことから
逆に興味が湧いたので、DVDを待ってようやくの鑑賞。

「マッドマックス」シリーズを1作も観たことが無い私が、
この作品をああだこうだ語るのは、どうかと思いますが、
やはり、ちゃんと過去作を見なくてはいけないなと改めて実感した次第です。

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資源が底を突き荒廃した世界、
愛する者も生きる望みも失い荒野をさまようマックス(トム・ハーディ)は、
砂漠を牛耳る敵であるイモータン・ジョー(ヒュー・キース・バーン)の
一団に捕らわれ、深い傷を負ってしまう。
そんな彼の前に、
ジョーの配下の女戦士フュリオサ(シャーリーズ・セロン)、
全身白塗りの謎の男、そしてジョーと敵対関係にあるグループが出現。
マックスは彼らと手を組み、強大なジョーの勢力に戦いを挑む。
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私は"マッド"な状態のマックスを見たことがないので、
本作だけ見たら、何をもって"マッド"なのか、正直全く分かりません。

アクションとか、対応力とか、筋肉とか、熱量とか、
それが"マッド"だ、と言われてしまえば
そうなのかと納得するしかないのですがね。

本作を一言で表現するとすれば、超有名なセリフを借りて、こう言います。

『考えるな。感じろ。』

正直、それ以外ありません。

初心者にはハードルが高い、という前提ありきで
映画作品として、あくまでも私には、ハマらなかった。
要因は色々と思い当たります。

まず、主人公が、地味。

いや、単体では物凄い存在感なのだけれど、
周りが、個性の塊みたいなキャラばっかりで。
白かったり、黒かったり、
ナイスバディだったり、男前だったり、
大きかったり、赤ちゃんだったり。
ともすれば、マックス普通じゃね?と感じてしまう。
埋もれちゃったんですよね、残念ながら。

次に、行動原理が不明。

これはシリーズ前作を観てない私が、理解できないのが悪いのでしょう。
初心者故の置いてきぼり感。

更に、平坦な背景。

荒廃した世界が舞台なので、これも仕方ないのだけど、
見渡す限りの、砂漠・砂漠・砂漠。
平坦な風景と、キャラクターの個性のチグハグ感は
それはそれで面白いのだけど、
頭の固い私には、途中からついていくので精一杯。

平坦、という意味でもうひとつ。これは仕方ないんだけど。

砂漠が舞台のカーチェイスは、スピード感が失われるので、
見せ場があまり無くて残念。
まあ、だからこそ、車上での攻防をメインに描いたんだろうし、
そういう意味では、きちんと考えられてると思う。

しかしながら前述した色々な要素により、
頭の固い私はついていくのが精一杯で(2回目)、
もう何だか、訳がわからず、
途中からは、ツッコミに徹することにして観ました。


水!水が!受け方、もっと考えて!!!笑
医者!雑!!笑笑
ギター!!!!!笑笑笑笑笑

最後のは特にですが、
爆笑しながらツッコんでたら、それはそれで楽しかったので、
アトラクション・ムービーとしては面白いのかも、と鑑賞後には思えました。

そういう意味でも、観客を魅了しているのかも。
爆音上映とかも盛んにやっていて(むしろ今もリバイバルでやっていて。)
多分、閉鎖空間に大画面で見ると、
よりハイな状態で映画にトリップできるんだろうなあ、きっと。


俳優陣に関しては、トム・ハーディの是非は分かりませんが、
シャーリーズ・セロンがすげえ、というのは初心者でも理解できます。
あの人、非の打ちどころもなく美しいのに、
ああいう男前の役とか、結構身体張ること多い気がする。
いやはや、あっぱれでした。
あと、よしあしはさておき、
ニュークスは「ウォーム・ボディーズ」の主役R君だったんですが、
白い、という印象だけで全然気づきませんでした。イケメンなのに。


ようやく観た感想としては、
『私にはハマらなかった。』というのが正直なところですが、
再度観た相方は『そんなに悪くない。』と言っていたので、
もしかしたら、勢いで押し切る映画に見えつつ、
噛めば噛むほど味が出る、スルメ面も持ち合わせた作品なのかも。

何度もおいしい。そう考えると、良作ですね。
posted by tanako at 01:29| Comment(0) | それでも洋画には勝てない。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月24日

継続は、力なり。継続は・・・力・・・スイマセン。

放置して1年が経ちましたよ。

本当、三十路になると
月日が経つのが早いよねえ・・・。

映画DVD、観てます。
絶賛、感想も書いてます。
近日中にまとめてUP予定。

乞うご期待などと、恥ずかしすぎて書けませんが、
これを書くことで自分へのプレッシャーを。
posted by tanako at 00:42| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月06日

オンナの強さ、オトコの弱さ。[愛の渦]

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『愛の渦』
製作:2014年・日本
監督・脚本:三浦大輔(『ソウルトレイン』『ボーイズ・オン・ザ・ラン』)
出演:池松壮亮、門脇麦、新井浩文、滝藤賢一、他
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「恋の渦」の方が先に製作されていますが、あちらが続編とのこと。
どうもね、大根仁監督とDVDパッケージで、敬遠してしまっていて・・・。
こちら「愛の渦」は岸田國士戯曲賞という、演劇界では物凄い賞を獲っているということもあり
少しだけ期待して観ました。

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高級マンションの一室に設けられた秘密クラブ、ガンダーラ。
そこで開催される乱交パーティーに、ニート(池松壮亮)、フリーター(新井浩文)、
サラリーマン(滝藤賢一)、女子大生(門脇麦)、保育士(中村映里子)、OL(三津谷葉子)、
ピアスだらけの女(赤澤セリ)たちが参加する。
セックスしたいという共通の欲望と目的を抱えている彼らだったが、
体を重ねるのに抵抗を感じる相手も浮上してくる。
さまざまな駆け引きが展開する中、ニートは女子大生に特別な感情を抱くようになっていく。
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とあるマンションの一室での風俗行為を描いたシチュエーションドラマですが、
その脚本におけるニンゲン描写力が、秀逸です。

特筆すべきは2点。
1点目は、人間関係の描写。


「・・・あのー・・・。」とか
「あ、えーと、はい・・・。」とか
「まあ、そうですよ、ねー・・・。」とか。

セリフは、簡単な質問とか相槌が、大半を占めています。
テキトーに発したな、みたいな言葉ばかり。

マンションに集まった8人は、初対面で、
とある目的のために来ただけの人達なわけで。
4対4の、まあ、風俗合コンとでも言いますか、目的はSEXのみ。
(そのためのルールなんかも細かく決められていて、ちょっと面白かったのですが。)

一般的な合コンの如く"お互いを知る"こと、が目的ではないため、
上辺だけの会話をせざるを得ない、という描写は巧かったです。

一見ダラダラしてるので、
観客としてはイライラするし、見所はないのだけれど。

でも、普段の会話って、確かにこうなんですよ。
変に飾らすにこのまま役者に口にさせるとは、
なかなか勇気のいる脚本だなとは思いました。
(だって下手な役者とか演出だと、単なる棒読みになりますからね。
まあ、実際危うい箇所もありましたが・・・。)


本作が戯曲として岸田國士賞を受賞した時の岩松了氏のコメントが
「際立っているのは、その微細にして冷静な人間の描写である。
そこには人間の演技する必然≠ェ描かれている。」とあったのですが、
上手いこと言うなあ、とは思いました。
確かに人間みんな、日常生活でも多かれ少なかれ演技はしてますからね。


日常の中の非日常を描く本作では、
8人の他人同士が、お互いをひどく警戒するのですが、
やはり目的となる行為が行為なだけに、
警戒が解けてからの転がり落ち方がスゴイです。
建前→本音、までのスピード感というか。
たった数時間でそこまで言っちゃうの?みたいな。

風俗という非日常において、"その場限り"という安心感と、
この行為における、文字通りの"丸裸"感があいまって、
いい大人達が、非常に滑稽な人間模様を作り上げています。


そしてスゴイのは、何気ない日常の中でも、
場所は違えど、似たような状況が起こり得ると思わされてしまうこと。
非日常の中にリアルがしっかりと落とし込まれてます。


例えば。
初対面の人との会話で、とりあえず職業聞いたり、とか、
同意したくても相手のことをよく知らないからやんわり回避したり、とか。
お互い牽制しながら、距離を縮めていく感じもそうですが、
一旦、壁や隔たりを取っ払ってしまった相手に遠慮がなくなっていったり、
自己保身のために徒党を組み、標的を作って中傷したり、と、
そういう人間関係の醜い縮図も、しっかりとこの2時間に投影されているのがスゴイです。

そして最後。
非日常から日常に戻らなくてはいけないわけで。
そこで、戻る前にわだかまりは解いておきたい、とか、
一応建前の挨拶だけはしておくか、というような、
何と言うか・・・みじめったらしさとか、器の小ささとかも、
彼らの会話で、非常に上手く描かれていたと思います。



2点目は、男女関係の描写。


登場人物は一応並列ではありますが、
メインとなる2人の男女がいます。
池松壮亮演じる"ニート"と、門脇麦演じる"女子大生"。


"ニート"も"女子大生"も、みんなとの会話には参加せず、
ほぼ最初の会話の相手がお互いでした。
4対4、という人数の中で、最後の1対1になった2人。
そこで生まれるちょっとした連帯感が絆になり、やがて・・・という展開を、
期待しちゃうんですよねー。ラブコメ好きとしては。

話の展開もね、うまく2人の仲が発展するようになってるんですよ。
1巡目に留まらず、2巡目も同じ相手だったり、
3巡目は別の相手に行こうとするも揉めたり、
結局、巻き込まれ事故的に、お互いに当たったり・・・。
3巡目では、ちょっとニートの感情変化が行動となって見えたりするも、
女子大生は一貫して節目がちで、
そのことも、より一層ニートの気持ちを奮い立たせたりするわけです。

最後、お別れシーンでのアクシデントさえも、
もしや女子大生狙ったの!?と思ってしまった、浅はかな私。


持ち上げて、落とす。

落とされたのは、ニートだけじゃなく、観客である私もでした。
なるほどなー。そうだよねー。


三浦大輔氏の作品は、
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」然り、
「母に欲す」然り、
この「愛の渦」然り、
男性の弱さを余すところなく描いてることが多い気がします。
(対する女性は強いんだぜ、みたいに見えるところに、
若干の物言いはありますけれども。)


本作も、端的に見ると、
男性の方が情に脆く、
女性の方が意外とドライだ、という。

でも、最後のニートのセリフで、一石も投じており、
個人的には、そこが好きでした。


ちなみに私個人の話をすると(え?聞きたくない??)、
そもそも風俗に行きませんが、もしあの8人の中にいたとしたら、
恐らくニートに近い意識になってしまうと思うから、
もしかしたら私は、男性的感性が強いのかもしれません。
強い女性から見たら、最後のセリフは、ただの負け惜しみにも取れるしね。

もう一回書きますね。

持ち上げて、落とす。

そのシンプルな展開に、
登場人物の相関図を上手く当てはめて描けているのが、
本作のスゴイところだと、思いました。


救いも何もない話には見えますが、
愛すべき、クズな大人達の人間模様が楽しめる作品ではありますので、
誰かと一緒に、よりは、1人で自宅でこっそりと見るのがいい映画かも。
私は、公開当時は映画館で観たかったけど、
これ観に行ってたら、しんどかっただろうから、DVDで良かったです。

posted by tanako at 00:07| Comment(0) | やっぱり邦画がすき。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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