2014年03月06日

でもどうしてそのタイツにしたの。[キックアス]

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『キックアス』
製作:2010年・イギリス/アメリカ
監督:マシュー・ヴォーン(『レイヤーケーキ』『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』)
脚本:ジェーン・ゴールドマン(『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』)
出演:アーロン・ジョンソン、クロエ・グレース・モレッツ、ニコラス・ケイジ
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大雪の週末続き、食料を買い込んでDVD三昧でした。

実家で慣れてるはずの雪模様ですが、
東京でこんなになると、なかなかに大災害感がありますね。
電車が止まるとどこにも行けなくなるから仕方ないよね。
ワタシも、すっかり東京の人です。

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アメコミ好きでスーパーヒーローに憧れるニューヨークの高校生デイヴ。
ある日彼は、インターネットで手に入れたコスチュームを身に纏い、
勧善懲悪のヒーロー“キック・アス”として街に繰り出す。
しかし、何の能力も持たない彼は最初のパトロールで
チンピラにボコボコにされ重傷を負ってしまう。
ところが、その治療で体中に金属を埋め込み、
神経の損傷で痛みにも鈍感になったデイヴは無類の打たれ強さを身につけていた。
そして、懲りずにパトロールを再開したデイヴ。
すると、その様子を野次馬が動画サイトにアップしたことから
キック・アスの名はたちまち知れ渡り、一躍時の人に。
だが、そんなキック・アスの活躍ぶりを知った地元マフィアのボス、ダミコは
最近起きた組織のトラブルを彼の仕業と勘違いし、キック・アスの抹殺へと乗り出す。
ところが、実際はキック・アスの影で別のヒーローが暗躍していた。
その正体は、ダミコへの復讐に燃える元警官の“ビッグ・ダディ”と、
彼が手塩に掛け恐るべき殺人マシーンへと鍛え上げた娘“ヒット・ガール”だった。
やがてキック・アスは、この親子とダミコの血で血を洗う戦いの渦に巻き込まれていくのだが…。
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とても面白かったですが、思ってたのと違いました。
TVで予告編を見た限りだと、ゆるいコメディだと思っていたのですが、
いやはや、結構な残虐描写。
血が出るわ、人が容赦なく死ぬわ、なかなかにパンチ効いてます。

多分ね、主人公2人が少年少女だから、と高を括ってみていたのです、ワタシ。
そういう意味では、この描写は斬新で、且つ、嘘が無くて好感持てます。
殴ったり、刺したり、切り付けたり、撃ったり、すれば、絶対に血が出るし、
ともすれば、命さえ奪う可能性があるということを描いているので、
これを単純に残虐描写としてR指定をつけてしまうことが、正しいのか否か。
まあ、映画の規制全般に言えることですけどね。

「キックアス」の話に戻りますね。

主人公のさえない少年が、正義のヒーローに憧れ、仮装して街に繰り出すのですが、
特別な才能や運動神経があるわけでも、遺伝子操作されたクモに刺されたわけでもないので、
キックアス、ことデイヴは、それこそコスプレの変人なわけですが、
1つのキッカケでネット上で人気者になります。

注目を集める、というのは、良いこともあれば悪いこともあり。
そもそも、"ヒーローになりたい"という憧れが目指すところは、
"人の役に立ちたい"ではなく、"人の役に立って目立ちたい"という欲求の具現化では、とひねた私は思うのです。
だからこそ、ヒーローのコスプレはあくまでもコスチュームとして、
大きな信念が別にある、ビッグ・ダディとヒットガールの親娘と比較すると、
キックアスは、非常に軽く、薄く見えるんですよね。
そこの温度差が上手いし、これによってキックアスの意識の低さを実感させています。

余談ですが相方は、終始情けなかったデイヴにイライラしていたみたい。
まあ、いいとこなしですから、そうでしょうね。

対して、ビッグダディ(そもそも名前に爆笑した私。)とヒットガールは、終始一貫しています。
が故に、周りが見えていない部分もなきにしもあらず、ですが、それほどストレスは溜まりません。
ちょっと設定が弱いかなとは思ったけれど、ヒーローものに過去の因縁はつきものですよね。
どっちが正しいとか間違っているとか、理性を感情が凌駕するからこその熱い展開に、
観客も夢中になるのだと思います。
今回はDVD鑑賞だったので、私自身がわりと冷めていて、
ビッグダディとヒットガールにあまり思い入れが感じられなかったのだけど、
映画館で見たら、気持ちももっと盛り上がったのかもなあ、とは思いました。

敵方は、悪意の父親と善意の息子のコンビ。
「スパイダーマン」要素をしっかり入れてきてますが、
息子には最終的には同情も禁じ得ない展開ではあります。
この辺りは、まあ、続編にもつながるところなので、控えておきますね。
結末は予想通りの王道展開ではありますが、手放しのハッピーエンドかと言われれば、どうかなあ、というところ。
でも、必然的なラストだったかなと思いました。


ちなみに、本作の最大の見どころはアクションシーンだと思います。
スピード感があるし、なかなか見応えもあります。
悪者がやられるシーンは、血も容赦ないけど、爽快感もある。
本作で、ヒットガールの人気が出たのは、アクションシーンのカッコ良さ故でしょうね。
スタントがどのくらい入っているかわかりませんが、素晴らしいと思いました。

役者さんについては、ニコラス・ケイジ以外は知らなかったのですが、
やはり、クロエ・グレース・モレッツにつきますね。
彼女は決して美人な顔立ちではないと思いますし、好みでもないんですが、
子役としての可愛らしさ以上に、華がある気がします。
大画面の真ん中に映っていても違和感のない、存在感。
「キャリー」のリメイクはどうなんだろうか、とは思いますが、今後が楽しみな女優さんです。
全編通して、クロエちゃんに食われてしまったアーロン・ジョンソン君は、
眼鏡を外せばものすごくイケメンだと思うので、他の映画でももっと見てみたいなと思いました。
ニコラス・ケイジはズルいよね。面白くなると分かってて、一番おいしい役やりやがって、という印象です(笑)。


何はともあれ、小規模公開から大ヒットしただけの作品だとは思いました。
映画館で見ておけば良かったかなー。家のTVではなかなか魅力が伝わらないのが現実ですね。

ちなみに続編は先日映画館で見て、この上なく面白かったので、
それも悔やまれる要因ですね。
本作見ていないと楽しさ半減なので、
現在公開中の続編を見る前には必ず見て行った方が良いですよ。
そういう意味でも、続編とセットでかなりオススメできる映画ですね。
ただし、血が苦手な女子もいるはずなので、カップルではなく、友達同士でぜひ。

posted by tanako at 02:34| Comment(0) | それでも洋画には勝てない。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月17日

言っちゃなんだけど、空っぽ。[プレミアムラッシュ]

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『プレミアム・ラッシュ』
製作:2012年・アメリカ
監督:デヴィット・コープ(『シークレット ウィンドウ』)
脚本:デヴィット・コープ(『ジュラシック・パーク』『スパイダーマン』『スネーク・アイズ』)、
   ジョン・カンプス(『ザスーラ』)
出演: ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マイケル・シャノン、ダニア・ラミレス
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劇場未公開映画ながらにして、署名活動まで起こった、という逸話をもつ本作。
どんだけ面白いのよ、そういうの公開しないなんて、
日本の映画界はダメだなあ、と思いながら
(ジョセフ君への贔屓目上等!!)
DVDで満を持して鑑賞しました。

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マンハッタンでバイク・メッセンジャーとして活躍するワイリーは、
一通の封筒の配達を依頼されたことから、悪の組織や悪徳刑事、
そして自転車に乗った警官たちに追われる羽目に。
人や自動車がひしめくマンハッタンの渋滞を駆け抜け、
ワイリーは無事に荷物を運ぶことができるのか!?
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余談から入りますね。(え?)

監督のデヴィット・コープ氏は、脚本家としては著名で、
とても華々しいキャリアをお持ちです、一見ね。

(一部抜粋)
天使と悪魔 (2009):脚本
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 (2008):脚本
ザスーラ (2005):脚本
宇宙戦争 (2005):脚本
シークレット ウインドウ (2004):脚本/監督
パニック・ルーム (2002):脚本/製作
スパイダーマン (2002):脚本
スネーク・アイズ (1998):脚本/原案
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク (1997):脚本
ミッション:インポッシブル (1996):脚本
ジュラシック・パーク (1993):脚本
永遠(とわ)に美しく… (1992):脚本

※下世話な話ですが、wiki情報では、『パニック・ルーム』は結構高値がついたようです。

こんな情報だけで数行稼ぎたくなるくらい、
ムムム・・・・むむむm・・・無無無・・・、という出来でした。



・・・そんなに面白い??
・・・署名活動しちゃうくらい???・・・本当に?????


冒頭、ジョセフ君が宙を舞うシーンから始まるんですが、
時間の巻き戻り演出とか、
カーナビ的なルート表示からの空撮とか、
自転車と車のチェイス、とか
映像的なセンスはあるのではないかとはい思います。
ただ、これを1本の映画とすると・・・ちょっと薄いし、
明らかに物足りないというのが正直な感想でした。


ジョセフ君演じるワイリーが運ぶ"モノ"が何なのか、というのは
ある意味、謎のままでも良いのでしょうが、
途中で明かされる真実についても、ふーん・・・という程度。
これは私の個人的な感想ですが、
メッセンジャーが運ぶ"モノ"の存在、そしてそれを追いかける人達の目的が、
どいつもこいつも浅いし、設定がふわっとしているというのが、一要因でしょうか。

ここからネタバレ上等で書きますね。

愛する息子のため、まあそれはいいでしょう。
が、結局運ばされている"モノ"が違法なことには変わりないよね。
というところで、観客自身の正義感にケチがついて、減点。

その"モノ"を奪おうとするクズ刑事がいますが、
コイツが本当にバカで、本当に色々穴だらけで、
なのに、それがまかり通ってしまう、物語展開上の薄っぺらさが気になります。。
中国マフィア的な存在を、何だか、上辺の設定だけ掬って使っているようにしか見えなかったので、
全然恐怖が感じられない、ということで、減点。

そりゃあね、クズ刑事に奪われるよりは、息子のために使われる方が100倍マシですが、
そこの比較に圧倒的大差がない限り、あんまり心は揺さぶられないんだな。
更に、これは・・・本当に、私が人でなし故の感想ですが、
息子があんまり可愛くなくて、そこにも情が沸かないのは、非常に残念。

まだまだ続けます。
正直、これについては好みの問題もあると思いますが、
主人公含め、メッセンジャーの個性が、余りにも軽薄過ぎ。
1人くらい堅物が居てもいいんじゃない??
良く言えば柔軟、悪く言えばチャラい。
もはや悪口ですが、映画全体を通して、頭が悪く見えます。
良い俳優さん使ってるのに、勿体ない。

そして最後、一番私が解せなかった決着シーン。
街中のメッセンジャーを集合させる、という王道展開は良かったのだけど、
集めてやったのが・・・・・コレ???
こんなことのために仕事でもないのに集められたら、私ならキレて帰ります。
そのくらい、この作品中、最も無意味なシーン。
このシーンで、私の中での本作の評価が一気に下がりました。
(興味ある人のために、ネタバレは避けますが、無意味過ぎて本当にビックリするから。)

最後のシーンに関連して言うなれば、悪に対する制裁もイマイチ弱いです。
本作では沢山の悪人が存在していますが、
絶対的悪事に対して、1つくらいしっかり制裁してくれないと、
観客のカタルシスも、かなり肩透かしに終わります。
それによって、鑑賞後の爽快感も、全く得られなくなってしまう。
総じて、残念であります。


褒めるとすれば、車と自転車のチェイスシーンかな。
迫力はある方だと思うので、大画面で見たら楽しいかもしれませんが、
きっと、車のドライバーにとっては、迷惑極まりない行為かと。


個人的には、メッセンジャーという職業自体には魅力を感じます。
カッコイイし、自分の足を使って稼ぐ、という姿勢が良い。
なのに、ここまで否定的なので、正直それほど映画の出来が良いとは思えないのですが、
面白い!DVDスルーなんて勿体ない!という評価を見かけるので、
面白く思う人もいるんだなーとは、思います。

ジョセフ君がカッコイイのは間違いないので、ファンの方は是非。
ただし、映画の内容には期待せずにどうぞ。
posted by tanako at 19:32| Comment(0) | それでも洋画には勝てない。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月23日

暗号消されてた??[消された暗号 BRICK-ブリック-]

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『消された暗号 BRICK-ブリック-』
製作:2007年・アメリカ
監督:ライアン・ジョンソン(『ルーパー』)
脚本:ライアン・ジョンソン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ノラ・ゼヘットナー
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サンダンス映画祭で評価された映画だそうです。
『LOOPER』で興味を持ち、レンタル店を探し回りました。


虚無的・悲観的・退廃的な指向性を持つ犯罪映画を、
総称して「フィルム・ノワール」というそうですが、
これに近い作品として、本作は評価を受けているのだそうで。
「フィルム・ノワール」(仏語だと「怖い映画」という意味。)の代表作として挙げられていた
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『現金に体を張れ』『めまい』などは、
未観賞ながら興味あり、という作品なので早めに手をつけねば。
好きなんですよねー、犯罪映画。


公開時のタイトルは「BRICK」。
どうしてDVD化する時に邦題をつけるんだろう…。
私の好きな映画の1つ「ハロルド・スミスに何が起こったか」も
DVD化で「ミラクル・ショー」という邦題が後付けされましたが、
安っぽい印象になるのであまり好きではないんです。
低い知名度の映画の内容を分かりやすく、という目的は理解出来るんですがね。。

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南カリフォルニア郊外のサンクレメンテ高校。
一匹狼の高校生ブレンダンは、
ある日、排水溝に無惨に横たわる元彼女エミリーの死体を見つめていた──。
その2日前、ブレンダンは2ヵ月前に別れたエミリーから助けを求める電話を受ける。
しかし、彼女の話は要領を得ず、“ブリック”“ピン”といった謎めいた言葉を残して電話は切れた。
ブレンダンは唯一の親友ブレインの協力を得て、さっそくエミリーの捜索に乗り出すが…。
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話としては、シンプルなのですが、
アメリカンスクールの文化に明るくない私は、
話を理解するまでに、時間がかかりました。
なじみがないんだよね、コカインとか麻薬とか。(当たり前じゃ。)

構図としては、主役のブレンダンが探偵役、親友ブレインがブレーン(ここ、かけてる??)として
ブレンダンの元彼女の失踪事件を追いかけています。
不穏な空気感とか、怪しい人間関係とか、
少しずつ明るみになっていく様は、王道のサスペンスとして面白いし、
最後のドンデン返し(と言えるかどうかはさておき)も、まあ、そこそこビックリします。

ただまあ、怪しい人は最初から怪しいよね。という感じ。
サスペンスとかミステリーとかを好んで観るようになって浅い私でこれですから、
もっと見慣れている人にとっては、もしかしたら物足りないのかもしれません。

ただ、映像としてのセンスとか、演出は良いと思います。
20代のデビュー作でコレならば、才能ある監督なのではないかと。
『LOOPER』も脚本とか設定の作り込みが上手いなと思ったので、
この辺がきちんと活きていたんでしょうね。


今でこそ有名になったジョセフ・ゴードン=レヴィットですが、
当時の彼を始めとして、無名の俳優さんを起用したことが、
吉とも凶とも出ている気がします。
(日本とは違う)学園生活風景に感じられる日常感は良く表れてますが、
無名ばかり、且つ謎のワードが多いので、人によっては登場人物の見分けが難しいかも。

※そんなわけないよ、と思うでしょ??
馴染みのない名前で、みんな見たことない外国人俳優だと、
なかなか見分けはつかないこともあるんですよ。。。
(私の場合、特にアジア映画でこの傾向があり、ゆえにニガテ意識が強いのです。。。)



まあ、元彼女というだけで何でそこまで命張れるんだよ、という意見もありそうですが、
最後に明かされる真実で、個人的には納得。
なるほど、多分ブレンダン自身も途中からその可能性を少なからず疑ってたのかなとも思えます。
結局、最後には何も残らないんですが、
その辺も、犯罪映画としては王道なのかも。


如何せん、『LOOPER』を見てなかったらスルーしていた映画ですし、非常に地味です。
私がよく行くTSUTAYAの中で、3店舗中2店舗は取扱いなし…。
(ちなみに、GEOで見つけました。)

出来はそれほど悪くはないと思うので、興味があれば是非。
ミステリー的面白さでは『LOOPER』より若干上、華やかさでは下、という感じでした。
posted by tanako at 00:31| Comment(0) | それでも洋画には勝てない。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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