2016年03月02日

カマクラブルー。[海街diary]

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『海街diary』
製作:2015年・日本
監督・脚本:是枝裕和
出演:綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、他
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実写化速報が出て、焦って読んだ原作が、
思いの外、ものすごく良かったので、
旧作落ちを待たずに、レンタル

原作がとても好きで、
且つ読んで間もないこともあり、
比較しつつのレビューになり申し訳ないですが、
それでも、批判的な要素は余り見当たりませんでした

強いて言うなれば、
あんな美人姉妹、いないよね、ということくらい。笑。

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鎌倉で暮らす、幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)。
そんな彼女たちのもとに、15年前に姿を消した父親が亡くなったという知らせが届く。
葬儀が執り行われる山形へと向かった三人は、
そこで父とほかの女性の間に生まれた異母妹すず(広瀬すず)と対面する。
身寄りがいなくなった今後の生活を前にしながらも、
気丈かつ毅然と振る舞おうとするすず。その姿を見た幸は、
彼女に鎌倉で自分たちと一緒に暮らさないかと持ち掛ける。
こうして鎌倉での生活がスタートするが……。
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是枝監督の作品を久々に観て気づきました。
(「そして父になる」もまだ観れてない・・・

本作のように、モノローグが一切無い映画が、
昨今、少なくなっていること

原作もの、とりわけ漫画作品が増えているからかもしれないけれど、
登場人物の言葉やセリフで、その心情を観客に伝える作品が増えていて、
且つ、それに慣れてしまっているなと

必要不可欠な場面もあるとは思うけれど、
せっかく目に映る情景があるのなら、
それをフルに使って伝えるのが、映像の強みだと思うと、
極力モノローグ(とりわけ説明)は、使わない作品の方が、
個人的には、好みなのです。

本作は、原作を知っているので、
原作には多数入っているモノローグを省いた上で、
登場人物の感情を、最大限伝える努力をしているところが好きです。

加えて。

白黒の2次元で伝わり切らない鎌倉の風景を、
原作のイメージを損なわずに、
その魅力をスクリーンに映し出すことに成功しています。

是枝監督の作り出す作品の空気感や雰囲気と、
原作の持つものが合致した結果でしょう。
久々に、ああ、このマッチングは成功だなと、冒頭で感じました。

物語の展開も、原作のストーリーを無理なく省き、
主題を見失わずに、2時間に綺麗にまとめられているし、
言葉は多くないけれど、観客にはきちんと伝わる。
やはり、上手いなあ、と思いました。

ちなみに、鎌倉、という土地は、
地方出身者にも、都会育ちの人にも、
程々の共感を与えてくれる、絶妙な立地ですね。
原作で観た風景に色が付くって良いなあ、と、
桜のトンネルを見て実感しました。


キャスティングも、美人姉妹過ぎますが、
年代的に考えて、無理なく適材を選んでいる印象。

長女・幸の綾瀬はるかは、強いけれど儚い、
そしてちょっとだけ幸薄い感じがよく出ていたし、
次女・佳乃の長澤まさみは、こういう現代女子の役がよく似合う。
程よく垢抜けていて、程よく適当だけど、芯が強い感じが上手い。
三女・千佳の夏帆は、「ピンクとグレー」を観た直後なので、
上手いのは当然として、存在感が薄れがちな三番目の個性を
原作ではアフロだけど、アフロにしなくてもちゃんと出せているし、
四女・すずの広瀬すずは、その透明感がピカイチで、
周りの目を引く美少女という点でも文句ない。
ただ、ちょっと垢抜けているので、地方の中学生感が少し足りないけど、
控え目にセリフを発する姿は、非常に頑張っているように見えた。

いずれも旬な、且つ適任な女優さんを
上手く選んだなと思いました。
ちなみに個人的には、ハマってた、という意味で、
長澤まさみが一番良かったと思います。

その他の面々も、俳優陣の選び方が秀逸。

課長役の加瀬亮とか、
小児科医役の堤真一とか、
コーチ役の鈴木亮平とか、
マスター役のリリー・フランキーとか(キャラ改変はさておき)。
四姉妹に寄り添う優しい雰囲気の男性陣然り。

食堂のおばちゃんの風吹ジュンとか、
大伯母さんの樹木希林とか、
お母さんの大竹しのぶとか、
個性的で、どこか憎めない雰囲気の女性陣然り。

この人はどうなのか、という人が1人もおらず。
中々、凄いよなあ、と思います。


原作ファンの心を理解した上で、誠意をもって映像化した、
稀有な成功例となる映画作品です。

原作読んだ時期的に、どうしても比較目線に偏ってしまいましたが、
おそらく、1本の映画作品としても秀作だと思います。
興味がある方は、原作も是非。
後で読んでも楽しめるかと思いますので。

恐らく、3/4(金)に発表される日本アカデミー賞、獲るのでは。
そんな期待も込めて。
posted by tanako at 23:49| Comment(0) | やっぱり邦画がすき。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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