2013年10月11日

30年後の悲劇(主に髪の毛)。 [LOOPER/ルーパー]

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『LOOPER/ルーパー』
製作:2012年・アメリカ
監督:ライアン・ジョンソン(『BRICK ブリック』)
脚本:ライアン・ジョンソン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


町山智浩さんの2012年のランキングで上位にあったということで相方が興味を持ち、
レンタルしてきてくれました。
公開時、ジョセフ君主演ということで興味はあったのですが、
ジョセフ君の30年後がブルース・ウィリスなわけねーだろ!!!と納得がいかず、未観賞でした。
…くだらない理由で、スミマセン。

-----------------------------------------------------------------------------
2074年の世界ではタイムマシンが開発されていたが、その使用は法律で固く禁じられていた。
しかし、犯罪組織は違法なタイムマシンを利用し殺人を行っている。
なぜならその時代にはすべての人間の体内にマイクロマシンが埋め込まれ、殺人が事実上不可能になっていたのだ。
そのため、彼らはタイムマシンで標的を30年前に送り、
待ち構えている処刑人“ルーパー”に殺害を実行させていた。
2044年、ルーパーとして30年後の未来から送られてくる標的の
殺害を請け負っていた男ジョー。
ある時、そんなジョーの前に標的として現われたのは、なんと30年後の自分だった。
一瞬の隙が生まれ、未来の自分に逃げられてしまう現代のジョー。
ルーパーは処刑を失敗すれば、即座に犯罪組織に消されてしまう運命だった。
現代のジョーは、処刑を完遂すべく、
すぐさま未来の自分の追跡を開始するのだが…。
-----------------------------------------------------------------------------


相方はフツーと言っていましたが、私は結構面白かったです。
ブルース・ウィリス出演の影響で大作感がありますが、
売れていないキャストでやったら、純粋に脚本の出来がもっと評価されたのではないかなと。
と、思ってたら、アメリカでは数々の脚本賞を取っているようです。無知なのは私だけか。


物語は逃走劇を軸にしているのですが、
誰が、誰を、何の目的で、追いかけているのか、というのが色々と入り組んでいます。
おかげで、誰が善で誰が悪か、途中で分からなくなりました。
でも、個人的には、そこが面白かった。

証拠の残らない殺人行為を、仕事として請け負う処刑人の元に、
30年後の自分がタイムマシンで送られてくる、という展開だけは知ってたのですが、
予告編では偶然送られてくるんだと思っていたのが、
見てみたら、あらかじめ送られるのは決まっている、という設定。

要は犯罪組織が賭けている保険のようなもので、
30年後にまだ生きていたら、自動的に30年前に送られ処刑されることで、
足がつくのを防いでいるわけです。
未来の自分を撃ち殺すことを『ループを閉じる』と言っている彼らが
自分達の寿命を理解している、というのが興味深いし、説得力もあります。

大作だと、偶然送られてきた未来の主人公が過去の自分と協力して、
未来の悪を倒す!という王道展開が予想されますが、
本作は、未来と過去の自分を巧妙に対立させたことで、
その後の展開含め、王道の斜め上をいった感じです。


まあ、今も昔も殺人は犯罪には違いなく、そう考えるとどっちにも同情は出来ないのだけれど、
それでも、この物語の展開において、誰を"悪人"として観るかによって、
結末は、ハッピーにもバッドにもなります。
この作品においては、ヤング・ジョー(ジョセフ君)とオールド・ジョー(ウィリス)のどちらに同情するかで、
物語の見え方が全然変わってくるわけなのです。

まあ、恐らく多くの人は、全てを受け入れて生きているヤングの方に感情移入するだろうから、
そんなに複雑な話でもないんだろうけれど、
そんな中で、いやいや犯罪組織撲滅のために、というオールドにも一理あるし可哀想、と思う人がいるかもしれない。
そうなると、本当はどちらが正しいのか、観ているうちに分からなくなる人もいるんじゃないかと。


主人公であるヤング・ジョー自身も、最後まで何が正しいのか分からない、
自分のすべきことが手探りな状態で追いかけるているけれど、
最後の最後、未来のビジョンが見えたとき、自らが正しいと思われる決断をする、という流れには、
若干のカタルシスは感じました。
まあ、全然何も考えずに見ていたので、そうきたかーと思ったのと、
単純に、最後のシーン、
銃を翻すジョセフ君が超絶カッコ良かった、というだけで十分、
というのもありますが。


ちなみに途中に超能力者ネタを挟み込んできたときには、
一体どこに向かおうとしている・・・???と思ったのですが、
背景の設定として上手く活かしていました。
サイコキシネス然り、処刑人然り、タイムマシン然り、犯罪組織然り、
非常に非現実的で、SF色が強いですが、
それらを深く掘り下げないことで、フィクション要素に変なツッコミが入れなくて済みます。
そこもバランスが良いのだと思います。

とはいえ、ツッコミどころが無いわけじゃないですよ。
ラブシーンの必然性については、今もまだ理解できないですしね。


大作の中では、設定含めて面白かったし、最後まで割りと先読めずに楽しめたので、
劇場で見ておいても良かったかなあと思いました。
この監督のデビュー作『BRICK』も、ジョセフ君主演のサイコスリラー、とのことで、
結構面白そうなんですよね。

近日中に、レンタルしてみようっと。
posted by tanako at 19:16| Comment(0) | それでも洋画には勝てない。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。