2013年09月25日

ヤギ一人勝ち。[スペル]

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『スペル』
製作:2009年・アメリカ
監督:サム・ライミ(『死霊のはらわた』『スパイダーマン』シリーズ)
脚本:サム・ライミ、アイヴァン・ライミ
出演:アリソン・ローマン、ローナ・レイヴァー
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私は、世間で言われているほど、
サム・ライミ監督の『スパイダーマン』が面白いとは思わなかった人間です。

サム・ライミといえばホラー監督、というイメージが強かったので、
むしろ『スペル』のような映画の方が、手腕を発揮するのでは、と思っていました。
公開時には、TVのCMのバカバカしさに笑い、
DVDは相方が気になって借りてくれていたのを、ようやく鑑賞に至りました。

いやー、面白かった。

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銀行のローンデスクで働く女性、クリスティン・ブラウン。
ある日、昇進を意識していた彼女は、必死に懇願する老婆の不動産ローン延長の申請を冷たく拒絶した。
するとその夜、仕事を終えたクリスティンは老婆の待ち伏せに遭い、
不気味な呪文(スペル)を浴びせられてしまう。
そして翌日から、恐ろしい怪現象がクリスティンを襲う。
なんと彼女はその老婆によって、悪夢が3日続き、
最後には本当の地獄へと引きずり込まれるというあまりにも理不尽な呪いをかけられてしまったのだった。
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えーとですね。
これは、ホラー映画、という名目のコメディ映画です。
なるほど、観た人の評価が高いのも頷けます。
出来の良いホラー映画ではないけれど、素晴らしい出来のアトラクション・ムービーです。
『ファイナル・デスティネーション』とかに近い感じだと思います。
何というか、「ココでこう来るか!!という、"お約束"的な要素が、
観客が見たいものと、製作側が狙っているところが、非常に合致しているように感じました。

ちなみに私、元来ホラー映画は非常にニガテなのですが、
悪魔払い的な欧米ホラーについては、あまり馴染みがない分、比較的観やすく感じます。
その点でも、この映画は最高でした。


怖い老婆に、理不尽に呪いをかけられた女子が、
3日間、ひたすら恐ろしい目に合うわけですが、
いちいち、ホラー描写が悪趣味です、あ、いい意味でね。

とにもかくにも、大音量の衝撃音と共に、色々迫ってくるわけ。
顔アップ!!
ゲロ!!
刃物!!
それに対してヒロインが容赦なく抵抗するのも気持ちがいい。
殴る!!
蹴る!!
突き飛ばす!!
潰す!!
みたいなね。

日本のホラーって、うっすら浮かんだ影とか心霊系に対して、
「キャーーーーーーーー!!!!!!」と叫んだら終わりじゃないですか。
実態の有無にもよるかもしれないのだけれど、
欧米のホラーって、アクション映画にも通じる要素があり、別視点でも楽しめるのがいいですよね。
(逆に日本のホラーはミステリー要素なんかも結構凝ってるので、それはそれでいいんですけどね。)

ヒロインの置かれた状況は、かなり理不尽ではあるんだけど、
一方で、彼女自身が負い目に感じる部分もさりげなく上手く描かれている、というのが
この映画のよく出来たところな気がします。
全面的に老婆が悪いとも言えないけど、私の状況では仕方なかったんだ!!という言い訳的な焦りが、
結構、後半の展開に効いてる気がします。それも上手いなと。
(深夜のファミレスのシーンとか、いいよね。)

ラストシーンはあれでパーフェクトでしょう。
(相方は途中で気がついたみたいで、本当にその通りになりました。)
人によっては微妙かもしれませんが、もはやそれも問題ではないよね。
後味が悪い、というよりは、ホラー映画として王道、爽快感のあるラストでした。
(何つったって、原題が『DRAG ME TO HELL』ですからね。)


あとは、これ全然物語の本筋に関係ないんだけど。

山羊が、ずるい。
終始、山羊がずるいです。

深夜に鑑賞してたんですが、相方が見ながらウトウトしてしまっていて。
でも後半、悪魔祓いのシーン。
山羊でしっかり目を覚ましました。

物語の本筋にはほとんど関係ないんですが、
悪魔祓いのために連れて来られた山羊がね、本気で嫌がってんの。
もう何か、「動物奇想天外」のVTRみたいになってて、
相方と私、しばらく爆笑止まらず。夜中だっつーのに。

そして次のシーンでは、山羊、眠そうにテーブルに顎乗っけてるわけ。
相方、更に爆笑、ここで完全に眠気がぶっ飛んだみたい。
私は、このシーンの撮影に際し「山羊待ち」の時間があったんだろうな…と想像して、また爆笑。

もはやこのあたりになると、映画がどうでも良くなってきてますが、
そこだけは、レビューとかそういうの抜きにして書いておきたかったので書きました。
私達、山羊のシーンだけ何回も繰り返して笑ったし、
これから見る人にも、是非見逃さないで欲しいシーンです。

(ちなみに相方は、テーブル上での黒人のステップも特筆すべき笑いどころとして見直してました。)


とまあ、色々と書きましたが、
細かいところにケチつかないくらい、勢いのある映画だと思います。
これはこれで、全然あり。

すごいなと思うのは、このB級映画を、全力で撮っているサム・ライミの実力。
多分、手を抜いてる箇所がないんですよ。
全力で悪ふざけをしていて、観客がウケることを狙って作っていると思う。

いい大人が。。。と思いますが、そのスタンスはとても好きです。
お金をかけてバカ映画を撮る。いいじゃないですか。
それこそ、エンターテイメントだなと実感しました。

『スペル』という邦題も結構無理矢理つけた感ありますが、
数あるB級ホラーの中でも傑作だと思います。
posted by tanako at 01:13| Comment(0) | B級洋画バンザイ。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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